水巻町のかかりつけ医
楠本内科医院
内科 腎臓内科 腹膜透析 消化器内科 訪問診療

〒807-0045 福岡県遠賀郡水巻町吉田東2-11-1
TEL:093-201-5121
FAX: 093-201-3753
水巻町のかかりつけ医
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内科 循環器科 腎臓内科
腹膜透析 消化器内科

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腹膜透析について

腹膜透析(Peritoneal Dialysis=PD)は、おなかに透析液を出し入れし、自分の『腹膜』を利用して体の余分な水分や老廃物を取り除く治療法です。

血液透析(Hemodialysis=HD)と比べ、残っている腎機能をより長く保つことができ、尿がでなくなる時期を遅らせることができると言われています。(ただし、腎機能が落ちてきてPDだけの透析で不十分となったり、腹膜の働きが低下すると、HDへの移行が必要になります)

PDには、寝ている間に器械を使って自動的に行う方法(自動腹膜透析:Automated Peritoneal Dialysis=APD)と、日中に数回透析液バッグを交換する方法(持続携帯式腹膜透析:Continuous Ambulatory Peritoneal Dialysis=CAPD)があります。

当院では、腹膜透析の導入前指導及び導入後管理を行っています。
また、通院が困難な患者さんに対して訪問診療による腹膜透析管理を実施します。
腹膜透析管理中の状態悪化時等には往診で対応することも可能です。
腹膜透析を受ける患者様には充分に理解した上で治療選択ができるように配慮しています。
例えば血液透析と腹膜透析の詳細を十分に説明し、疑問や不安点を直接質問したり、 実際に腹膜透析施行中の患者様とお話をする機会を設けたり、バック交換のデモンストレーションを経験して頂きます。

腹膜透析の詳しい説明、疑問点、パンフレット、治療、サービスについて等、何でも遠慮なくお問い合わせください。

透析患者の課題とこれから_Vol5楠本内科医院_0605.pdf


腹膜透析での連携病院

産業医科大学病院 小倉記念病院 製鉄記念八幡病院 済生会八幡病院 JCHO九州病院


CAPDの治療スケジュール

腹膜透析

CAPDでは日常生活に無理がないように治療スケジュールを組むことができます。
1日に3〜5回、4〜8時間おきにPDカテーテルと透析液(ツインバック)を接続し透析液の交換(バック交換)を行います。
1回のバック交換は約30分程度で終了し、カテーテルとバックを切り離した後、通常の日常生活に戻ります。
バック交換の場所は、基本的に自宅となりますが、自分で清潔な環境(場所)を設定できれば、職場・学校・旅行先などでも交換が可能です。



† 利点

@ 血液透析と比較して比較的尿量が保たれる。
A 毎日の緩徐な透析により心臓や血管に対する負担が少ない。
B 透析による拘束時間が短いので日常生活リズムを保つことが可能。
C 通院頻度が月1〜2回でよい。
D 食事制限が血液透析に比べて緩やかである。(カリウムなど)



† 欠点

@ 腹膜炎や出口部感染を起こす可能性がある。
A 塩分の過剰摂取や除水不良時には体液過剰をきたしやすい。


出口部・トンネル感染、腹膜炎発症の予防のために、毎日の出口部ケア、バック交換時の清潔操作、交換場所の清潔環境を保つことや規則正しい生活を心がけることが重要です。
また、尿量の減少や腹膜の劣化を認めると体液過剰状態となるため腎臓に負担となるような薬剤の使用はなるべく控え、腹膜炎を予防することや、尿量、除水量に応じた塩分、水分に対する管理が重要です。
毎日3-4回のバック交換を行うことが原則ですが、食事摂取量の少ない高齢者や尿量が比較的保持されているかたに関しては、1-2回のバック交換で開始し状況に応じてバック交換の回数を増やしていく方法も可能です。
また、高齢者の負担軽減目的や訪問看護師によるバック交換が必要な場合は状況に応じて週1〜2回のPDホリデー(PD休息日)を設けたり,イコデキストリン透析液(エクストラニール)を用いることで日中の8-12時間の長時間貯留を行うことで、バック交換の負担を軽減することもできます。
高齢者に対するPD導入例も増加しておりさまざまな技術的工夫や訪問看護師やヘルパーなどの社会資源の有効活用により、無理のない有意義な透析生活を送れるようにサポートします。


参考:おうちで透析(外部サイト)
腹膜透析(PD)情報サイト(外部サイト)
腎臓病なんでもサイト(外部サイト)