第27回日本腎不全看護学会
日時:2024年11月10日(日)
場所:富山国際会議場・富山市民プラザ
近未来シリーズ 在宅おける透析療法
『地域で支える腹膜透析 ~当院におけるアシストPDへの取り組み~ 』
◎全体を通しての感想
今回、富山県において、上記テーマにて地域の腎臓内科専門医による在宅療養支援診療所としての腹膜透析への取り組みを発表する機会をいただきました。
同じセッションでは、日本財団在宅看護センターひまわりの片岡今日子先生が「在宅腹膜透析における現状と今後の課題」というテーマで、訪問診療と訪問看護それぞれの立場から、アシステッドPDや緩和的腹膜透析について講演されました。
私自身は、腎臓内科専門医として診療側のPDに対する取り組みや連携への対応、具体的な事例について発表しました。一方、訪問看護側からは、実際の事例を通じて得られた具体的な経験が共有され、セッション後には会場からの質疑にもお答えしました。腹膜透析対象者に対する介護保険と医療保険の使い分けや考え方についての質問があり、現状の課題に向き合いながら、将来への展望を共有する貴重な機会となりました。
また、学会を通じて他のセッションにも参加し、腹膜透析に限らず、保存的腎臓療法における看護の役割や患者へのケアに関する基幹病院の取り組みについて学ぶことができ、大変参考になりました。
慢性腎臓病の終末期を迎えても、最期まで住み慣れた自宅で過ごすことを望まれる方は少なくありません。こうした方々を在宅緩和ケアの対象とし、苦痛の緩和と安楽な時間を提供できるよう支援することの重要性を、改めて感じる機会となりました。